こんにちは♪
助産師MOMOYOです。
今回は、赤ちゃんが産まれた後におこなう、「早期皮膚接触」についてのお話です
早期皮膚接触とは、
☟このように、赤ちゃんを産んだ直後に、ママの胸の上に赤ちゃんを素肌のまま載せて過ごすこと✨
カンガルーケアと呼ばれることもあります。

MOMOYOは、この時間がとっても大好きです(^^)/
赤ちゃんが産まれてきたことを噛みしめながら、抱きしめてあげる素敵な時間です。
この早期皮膚接触中は、赤ちゃんも、すっごく安心した表情をみせてくれるので、
赤ちゃんにとっても、幸せなものだと確信しています( *´艸`)
じつは、ただ胸の上にのせているだけではなく、たくさんのメリットがあるのです(^^♪
この事実を知れば、早期皮膚接触にどんな利点があるのかわかり、
あなたも絶対にしたくなりますよ✨
それでは、いってみよ~(^^)/☟
目次
カンガルーケアは、どうして誕生したか

昔、コロンビアでは、早産児をいれる保育器が足りないため、お母さんの胸の上におむつ一枚の赤ちゃんを置いて、保温しながら母乳をあげていのが始まりだそうです。
その、お母さんの服にくるまれて抱っこしている姿が、カンガルーの子育てに似ていることから、カンガルーケアと呼ばれるようになりました。
ママと赤ちゃんの絆を深め、母乳哺育をすすめることを目的に、先進国でも取り入れられるようになり、今では、NICUではスタンダードなケアになっています。
カンガルーケアと早期皮膚接触の違い

カンガルーケアも、早期皮膚接触も、赤ちゃんをおむつ一枚にして、ママの胸の上にうつぶせに寝かせ、抱っこする行為であることは、一緒です。
ただ、未熟児に行われるものをカンガルーケア、
正期産で生まれた赤ちゃんに、出生直後に行われるのものを、早期皮膚接触(skin to skin contact)
と呼び分けています。
出産後にするメリットとは
保温する
羊水をしっかりふきとり、ママの胸の上へ置きます。
保育器などであたためるよりも効率よく、ママの体温によって赤ちゃんは温められます。
体温が安定すると、血行が良くなり、からだの酸素化がうまくいくのです。
体温が安定すると呼吸も安定するんですね♪
赤ちゃんは頭が大きいため、熱を奪われないよう、帽子をかぶせることもありますよ( *´艸`)
赤ちゃんが安心して泣きやむ

早期皮膚接触中の赤ちゃんは、安心しているのか、胸の上では泣かないで過ごすことが多いんです(^^)/
泣きが減ると、消費エネルギーも減る結果、低血糖予防につながります
正常な菌をわけてあげる
体には常在菌といわれるたくさんの菌がいて、それらの正常な菌は、悪い菌の侵入を防ぎ病気から守ります。
ママの胸に置いたり、触れ合うことで、
赤ちゃんは、ママから皮膚にいる正常な菌をもらっているのです。
だからママとその子供の腸内細菌は、調べてみると一緒のことが多いんですよ(*^^*)
また、出血予防の役割をするビタミンKは、腸内細菌によって作られます。
ママの腸内細菌を赤ちゃんに定着させるために、
膣の近くに肛門あるのは、理にかなっているのですね。
赤ちゃんとの絆を深める

ぜひ、赤ちゃんを胸に抱いて、あたたかさ、鼓動、命のはぐくみを感じてみましょう( *´艸`)
きっと、産まれてきてくれたことに感動できる瞬間になりますよ(^^♪
母乳育児につながる
赤ちゃんは、ママのおっぱいのにおいを感じ取り、もぞもぞとおっぱいを探す動作がみられます。
早期皮膚接触中に母乳をあげたママは、生後1~4か月で母乳を継続する率が高かった という研究結果もあります。
分娩直後から2時間程度は、赤ちゃんも目を覚ましている時期なので、おっぱいを吸わせてみましょう(^^♪
ここでママのおっぱいの形ややわらかさを覚えてもらうと、乳頭混乱することが減るでしょう。
※乳頭混乱とは、哺乳瓶を吸わせたあかちゃんが、ママの乳頭を拒否して吸わなくなってしまうことです

お腹をキックされて、子宮収縮が促される
赤ちゃんを胸の上に寝かせると、赤ちゃんの足は、ちょうどママの子宮あたりに位置します。
元気のよい赤ちゃんであれば、もぞもぞ体を動かし、足でママのお腹をキック(*^^*)
これは、子宮収縮を促す行為にもなっています。
産後に子宮の戻りが悪いと、子宮底をマッサージして収縮を促すのですが、赤ちゃんが自然とキックをしてやってくれるわけです(^^♪ww
帝王切開後にも早期皮膚接触できる施設はあります

帝王切開で産まれた場合でも、赤ちゃんとママのからだの状態が落ち着いていれば、手術中に、赤ちゃんを胸の上に置いて過ごすことができることもあります。
施設によって違うので、妊娠中に確認したり、バースプランに挙げておくと良いすよ( *´艸`)
注意点
早期皮膚接触は、赤ちゃんとママの全身状態がよいことが前提で行われるものです(*^^*)
赤ちゃんが産まれてから、間もない時間に行うので、
子宮の外での生活に適応できずに、具合が悪くなることもあります。
実施するスタッフも、分娩直後はママと赤ちゃんの全身の状態を注意して観察しています。
赤ちゃんにモニターを付けながら、スタッフに見守れながら、早期皮膚接触を実施していくのですが、
ママも赤ちゃんの顔色に注意してみてあげてくださいね。
もちろん、ママの体調がすぐれないときにも、スタッフに伝えましょう。中断して良いですからね。
まとめ
早期皮膚接触には、赤ちゃんの体温や呼吸、血糖値を安定させる効果があります
ほとんどの赤ちゃんは、早期皮膚接触中に、おっぱいを探しだし、吸おうとします
母乳哺育への移行がしやすいのです
また、母子のきずなの育みにも役立ち、ママと赤ちゃんにとって、安心できる時間です
ママの正常な菌を赤ちゃんにうつしてあげるきっかけになり、正常な常在菌は病原菌からからだを守ってくれます
赤ちゃんを産んだママには、この幸せな早期皮膚接触の時間をぜひ、感じてもらいたいです✨✨
経腟分娩でも帝王切開でもできる施設がほとんどです。
ぜひ、バースプランであげてみてくださいね♪
赤ちゃんがを頑張って産んで、ほっとできる、産まれたことを心から実感できる瞬間になりますよ(^^♪
